親子留学に興味はあるけれど、一番気になるのはやはり「結局いくらかかるの?」という点ではないでしょうか。
ネットで調べてみると「意外と安い」「思ったより高い」
どちらの情報も出てきて、正直よく分からなくなってしまう…そんな経験をした方も多いと思います。
さらに今は円安。数年前の体験談や費用例をそのまま参考にしてしまうと、「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性もあります。
そこでこの記事では、親子留学の費用についてキラキラした理想論ではなく、現実的な金額感をベースに、短期・1年・長期といったタイプ別に整理して解説します。
あわせて、円安の時代でも「やってよかった」と思える親子留学にするための費用の考え方・判断の軸もお伝えします。
「わが家にとって、無理のない親子留学とは?」その答えを考えるヒントになれば嬉しいです。
・費用目安について
本記事の費用目安は、特定の1社や1サイトの数値を引用したものではなく、実際の親子留学体験や複数の公開情報、現地での生活実感をもとに、学費・住居費・生活費・保険・渡航費などを含めた総額感として整理しています。なお、カナダ・ハリファックスでの親子留学にかかった費用については、実際の体験談をベースにしています。実際にかかった費用については【体験談】で詳しく紹介していますが、本記事では「個別のケース」ではなく、検討段階で必要になる全体像をつかむための金額感を重視しています。金額はカナダを中心とした北米圏を想定し、為替は1CAD=110〜115円前後の円安状況を前提としています。
カナダ留学 バンクーバー、トロント、モントリオール、ハリファックスを比較してみた
親子留学のタイプ①|下準備型(〜1か月)
夏休みなどを利用して数週間〜1か月ほど海外に滞在するスタイルです。
現地のサマースクールや短期プログラムに参加し、英語や異文化に触れることが主な目的になります。日本の学校や仕事を長期休職せずに挑戦できるので、旅行感覚の延長でチャレンジできる取り組みやすい留学です。
「いきなり長期は不安」「まずは下見として体験してみたい」という家庭に選ばれやすく、親子留学の入口としてもっともハードルが低いタイプです。
費用の目安:約70万〜150万円(親子2人)
・航空券:25〜40万円(往復・時期により変動)
・滞在費(Airbnb/短期滞在):20〜50万円
・プログラム費(サマースクール等):15〜40万円
・生活費・食費:8〜15万円
・保険・ビザ関連(eTA / ESTA):2〜4万円
※観光シーズンである夏休みや春休みは、航空券や宿泊費が高騰しやすく、全体の費用も上がりやすい点には注意が必要です。
特徴(費用面)
短期型の親子留学は、あくまで「観光+教育」という位置づけに近く、長期滞在ほどのコストや準備は不要な一方で、旅行要素が強いため時期選びによって費用差が出やすいのが特徴です。「まずは親子留学の雰囲気を知りたい」「いきなり長期は不安」という家庭にとっては、比較的最小限のコストで体験できる選択肢と言えるでしょう。
親子留学のタイプ②|体験重視型(半年〜1年)
半年〜1年ほど海外に滞在し、子どもを現地の学校に通わせるスタイルです。子どもたちは学校生活に溶け込むための十分な期間を確保でき、親もまた生活者として現地に根づき、友人や地域との関わりを持つ機会を得ることができます。英語を「学ぶもの」ではなく「使って生活するもの」として自然に身につけられる点も、この留学の大きな特徴です。
親は語学学校やカレッジでさまざまな国から来たクラスメイトと関わりながら学び直しの機会を得られる、放課後は子ども達と過ごす時間を大切にできます。現地のコミュニケーションの取り方を目にするうちに、親自身が送迎時に子供たちをハグをするようになったりすることも。日本にいたときとは異なる距離感で子ども達と向き合い、日々の暮らしそのものを共有しながら、目の前の時間をじっくり楽しめる点も魅力と言えるでしょう。
費用の目安:約460万〜900万円(親子2人・1年)
・航空券:25〜45万円
・住居費(賃貸):180〜300万円/年
・学校関連費(公立+ESL等):80〜200万円
・生活費:120〜200万円
・ビザ・保険・手続き費:30〜60万円
・予備費(一時帰国・想定外出費):30〜80万円
※家賃が最大の固定費になるため、都市選びや住居形態で総額は大きく変わります。
特徴(費用面)
半年〜1年滞在となると、費用面で最も大きな割合を占めるのが家賃です。滞在期間が長くなる分、住居費は固定費として毎月発生し、全体の予算に大きく影響します。一方、質の面で見ると、観光目的ではなく「生活者として暮らす」スタイルになるため、短期滞在と比べて生活費や学習環境が安定しやすく、費用対効果を感じやすくなります。それでも、費用は費用。親が現地で収入を得られるかどうかによって、家計への負担感は大きく変わります。収入源がある場合とない場合では、同じ滞在期間でも実感するコストは大きく異なるため、事前に家計全体を見据えた計画が重要になります。
【3児ママに聞いてみた】カナダ・ハリファックスの1年親子留学、費用はいくらだった?
親子留学のタイプ③|投資型(1年以上)
子どもたちの将来を見据えた選択として、1年以上の海外滞在を前提に、教育・住環境・家族のライフプラン全体を見直すスタイルです。子どもたちは、不自由なく使えるレベルまで英語力を伸ばす機会を得ながら、現地社会に定着した暮らしを経験できます。場合によっては、親子それぞれのキャリア形成につながる可能性もあります。
このタイプを選ばれる家族は、英語力の習得にとどまらず、多様性のある社会の中で子どもを育てたい、将来的には海外定住も視野に入れたい、海外大学の進学を視野に入れている方が多いです。一方で経済・精神の面での負担が大きいのも事実。ビザ制度の変更や政治情勢といった不確定要素に左右されやすく、家族のライフプランに大きな影響を与える点は慎重に考える必要があります。移住を続けるか、帰国するかといった判断が難しくなる場面も少なくありません。
また、現地での安定した収入がない場合は、貯金を切り崩しながら生活することになり、為替変動の影響を強く受けるのも特徴です。長期移住型の親子留学は、負担が大きくなる分、覚悟と長期的な視点を持って検討することが求められます。実際の話でいうと、お父さんが日本に残り経済を支えながらお母さんがお子さん達を連れて滞在するケース、夫婦のどちらか・または両方が仕事を日本から持ってきて働きながら家族全員で移住しているケースが見られます。
費用の目安:約800〜1700万円(親子2人・1年)
・住居費:220〜380万円/年
・学校費(私立含む場合):200〜500万円
・生活費:180〜300万円
・ビザ・移民関連・法務費:80〜200万円
・渡航・引越・初期費用(家具等):120〜250万円
・親の収入調整による見えないコスト:家庭により大きく差あり(例 「本当は年収◯万円あったはず」「数年後の昇給・キャリア機会」)
長期の場合は、金額だけでなく親のキャリアや収入への影響も含めて検討することが重要です。カナダで働くにはまず就労ビザが必要、就労ビザを持っていたとしても経歴がカナダの会社のニーズにマッチしている必要があるので、自分の就きたい仕事に就ける方はかなり絞られ、多くの人はキャリア・リセットをすることになる心づもりでいた方が精神衛生上良いと思います。
特徴(費用面)
長期移住型の親子留学は、一般的な「留学」という枠を超え、人生設計そのものに関わるレベルの支出になります。教育費だけでなく、住環境の選択や生活コスト、さらには親のキャリアの在り方まで含めて検討する必要があり、家族全体での総合的な判断が欠かせません。確かに費用面のハードルは高くなりますが、その分、子どもの教育環境や価値観形成、将来の進路に与える影響は長期的で、時間をかけて回収されていくリターンとも言えるでしょう。
まとめ|費用と目的をセットで考えることが、後悔しない近道
円安の今、「親子留学は高すぎるのでは?」と感じるのは自然なことです。実際、数年前と比べると、航空券や生活費、家賃などの負担は確実に増えています。
それでも後悔の少ない親子留学を実現している家庭には、いくつか共通した考え方があると感じています。
まず大切なのは、「いくらかかるか」ではなく「何のために行くのか」を先に決めることです。目的がはっきりしていれば、短期で十分なのか、1年は必要なのか、あるいは今は見送るべきなのかも自然と見えてくると思います。
次に意識したいのが、円安の影響をすべて避けようとしないことです。為替は個人ではコントロールすることは不可能。そのため、「一番安いタイミングを狙う」よりも、
・期間を調整する
・都市を選ぶ
・住居や学校の選択肢を広げる
といった、自分たちで調整できる部分に目を向ける方が現実的。
また、親子留学は「今すぐ決断しなければならないもの」でもない。「今行かない」も正解になり得る。短期体験で雰囲気を知る、数年かけて資金計画を立てる、タイミングを待つ。そうした選択も含めて、すべてが親子留学の一部。
円安の時代だからこそ、「無理をしない」「納得して選ぶ」ことが、結果的に「やってよかった」と思える親子留学につながるのでは、と思います。
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